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2008年版 CSR・社会環境報告書 | 日本製粉株式会社

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日本製粉グループ情報 ... 2

トップメッセージ ... 3

事業セグメント ... 5

特集

“食の安全”へのこだわり。 ... 7

企業統治と内部統制

● コーポレートガバナンス ... 13

● CSRマネジメント ... 14

● コンプライアンス ... 15

● リスクマネジメント ... 17

社会と日本製粉

● お客さまのために ... 19

● お取引先さまとともに ... 25

●株主・投資家さまとともに ... 27

● 従業員とともに ... 29

● 地域社会とのかかわり... 34

地球環境と日本製粉

● 環境目標 ... 37

● 環境マネジメント... 38

● マテリアルバランス ... 40

● 地球温暖化防止 ... 41

● 廃棄物等総排出量・最終処分量の削減 ... 43

● 物流における環境負荷低減 ... 45

● 環境リスクへの対応 ... 47

● オフィスにおける環境負荷低減 ... 49

● 環境コミュニケーション ... 50

● 環境会計... 51

第三者意見 ... 52

将来に関する予測・予想・計画について

 本報告書は、「日本製粉株式会社とその関係会社」(日本製粉グループ)の過去と現在の事実だけでなく、将来に関する予測・予想・計 画なども記載しています。これらの予測・予想・計画は、記述した時点で入手できた情報に基づいているため、これらには不確実性が含ま れています。従って、将来の事業活動の結果や将来に惹起する事象が、本報告書に記載した予測・予想・計画とは異なる可能性があります。読者 の皆さまには、この点をご承知いただき、本報告書をお読みください。

 なお、日本製粉グループおよび関係者は、予測・予想・計画と異なる事象が発生した場合においても、なんら責任を負うものではありません。  本報告書は構成を「社会と日本製粉」「地球環境と日本製粉」 の2つに分け、「社会と日本製粉」では5つのステークホルダー※ 別に、当社との関わりと果たすべき責任を明確にしました。  各取り組みの報告では、2007年度の目標と実績のほか、実 績の自己評価や次年度の計画も掲載しPDCAに沿った報告にし ました。また、企業の社会的責任(CSR)の担い手である従業員 の声も数多く掲載しました。

 なお、環境報告では、新たに食品製造部門にも環境中期目標 を設定し、さらなる省エネルギー対策に取り組んでいます。

対象期間

2007年4月1日から2008年3月31日まで

対象組織

日本製粉株式会社および当社の製造部門を分社化したニップン 冷食株式会社、オーマイ株式会社

対象分野

社会的側面および環境的側面

参考にしたガイドライン

● GRI(Global Reporting Initiative)

  「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン2006」 ● 環境省「 環境報告ガイドライン(2007年版)」

発行日

2008年8月

これまでの発行と次回発行予定

 日本製粉株式会社では、事業活動における環境保全の取り 組み状況を、広く皆さまにご説明することを目的に、2000年に 『環境報告書』を初めて作成しました。2002年以降、毎年発行 しており、2005年から社会的側面の報告を加えて、名称を『社 会・環境報告書』に改めています。

 次回発行は、2009年8月を予定しています。

※ 5つのステークホルダー:「お客さま」「お取引先さま」「株主・投資家さま」 「従業員」「地域社会」の5つを表します。「お客さま」とは当社商品・サービス

の利用者(最終消費者・食品メーカー)および潜在的な利用者を含みます。

※ 一部、2008年4月以降の活動や、将来に関する予測・予想・計画も含んでい ます。

※ 本報告書の本文中における「日本製粉グループ」は、上記3社を表しますが、 「物流における環境負荷低減(P45、46)」のみ、株式会社ニップンロジス、 丸大トラック株式会社を含んでいます。今後は可能な限り対象範囲を拡大して いく予定です。

※ 日本製粉は、2008年4月に組織変更があり部署名が変わりましたが、2007年 度の取り組みなどに関する記載においても、原則、新部署名で表記しています。

(3)

本店 9

1 5

8 76

13

11

10 4

12 3

2

⑦⑥

 日本製粉は、日本最初の近代的機械製粉会社として1896年(明治29年)に誕生し、一世紀 以上にわたって日本の小麦粉関連産業を支えてきました。今日では「製粉事業」をコアビジネス とし、業務用プレミックスなどを扱う「食材部門」、パスタやグロサリー(食品雑貨)などを扱う 「加工食品部門」、冷凍パスタや冷凍生地を中心とした「冷凍食品部門」、弁当や総菜などの調 理食品を扱う「中食部門」の4部門からなる「食品事業」を、時代のニーズにあわせて幅広く展 開しています。さらに、健康食品・自然化粧品・ペットフードなどを扱う生活関連事業、新事業の 開拓を進めるバイオ関連事業などを含めて、それぞれが有機的に連携し、多角的な事業運営を 行うことによって、グループの拡大を図っています。また、海外への事業展開も積極的に行い、 米国やタイ、中国に事業拠点を配置し、製造と販売の最適地化を推進しています。

 当社はこれからも、すべてのお客さまから信頼される企業として、事業活動のさらなる活性化 と効率化を推進し、グローバルな多角的食品企業をめざして、邁進していきます。

会社概要

 本 店 〒151-8537 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 設  立 1896年(明治29年)12月

資 本 金 122.4億円(2008年3月31日現在)

事業内容 小麦粉およびプレミックス、パスタ、冷凍食品など二次加工食品の製造販売、 中食(弁当・総菜)事業、エンジニアリング事業、生活関連事業、バイオ関連事業など 営業拠点 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡

海外拠点 米国、タイ、中国

国内生産・研究開発拠点

  日本製粉株式会社

① 中央研究所・加工技術研究所 〒 243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘 5-1-3

② 横浜工場 [小麦粉製造] 〒 221-0036 神奈川県横浜市神奈川区千若町 2-1

③ 千葉工場 [小麦粉製造・食品製造] 〒 261-0002 千葉県千葉市美浜区新港 229-4

④ 竜ヶ崎工場 [食品製造] 〒 301-0852 茨城県龍ヶ崎市向陽台 1-7

⑤ 名古屋工場 [小麦粉製造] 〒 455-0032 愛知県名古屋市港区入船 1-1-34

⑥ 大阪工場 [小麦粉製造] 〒 551-0012 大阪府大阪市大正区平尾 1-4-29

⑦ 神戸甲南工場[小麦粉製造・食品製造] 〒 658-0023 兵庫県神戸市東灘区深江浜町 41

⑧ 福岡工場 [小麦粉製造] 〒 812-0051 福岡県福岡市東区箱崎ふ頭 6-11-5

⑨ 小樽工場 [小麦粉製造] 〒 047-0048 北海道小樽市高島 1-1-3

  ニップン冷食株式会社

⑩ 高崎工場 [食品製造] 〒 370-0846 群馬県高崎市下和田町 4-1-16

⑪ 竜ヶ崎工場 [食品製造] 〒 301-0852 茨城県龍ヶ崎市向陽台 1-7

  オーマイ株式会社

⑫ 厚木工場 [食品製造] 〒 243-0041

神奈川県厚木市緑ヶ丘 5-1-2

⑬ 加古川工場 [食品製造] 〒 675-0103

兵庫県加古川市平岡町高畑 830-1

主要データ

日本製粉グループ情報

2005年度 2006年度 2007年度   (円)

30 25 20 15 10 5    0

25.73 連結 単体 2005年度 2006年度 2007年度 (百万円)

8,000 10,000

6,000 4,000 2,000    0

連結 単体 2005年度 2006年度 2007年度 (百万円)

200,000 250,000

150,000 100,000 50,000    0

239,575

157,824 157,722 165,902 250,719 連結 単体

2005年度 2006年度 2007年度   (円)

600 800

400

200

   0

560 553 549 連結 単体

製粉事業 91,474 (36.5%) その他事業

27,660 (11.0%)

食品事業 131,584 (52.5%)

2007年度 250,719 (百万円)

227,421 239,575

7,620

5,661 6,5785,207 6,729 6,714

590 560 592 553 549 509

28.43

21.15

16.84 24.66

22.62 21.82

年度 連結 単体

2005 2,467 924 2006 2,558 915

2007 2,549 892

年度 連結子会社数 持分法適用会社数

2005 36 14 2006 39 14

2007 37 15

売上高

経常利益

1株当たり純資産

セグメント別売上高(連結)

1株当たり当期純利益

連結子会社数

期末従業員数 (名)

(4)

変化する時代のなかで

「信頼され評価される食品会社」であるために

トップメッセージ

代表取締役会長

品に対する「安全・安心」への不安が高まっています。 当社グループでは、これまでも、食に関わる企業の 最も基本的な社会的責任である「食の安全・安心」の 確保に向けて、商品開発体制・品質管理体制の充実 を進めてきました。今後も引き続き、素材調達から製 造、流通、そして消費に至るサプライチェーンの全段階 で安全を期すための体制の構築と、商品の安全性を お客さまに提示し、安心していただくために努力してま いります。

当社は創業以来お客さまに「信頼され評価される 企業」であり続けることで社会に貢献していくことを使 命としてきました。わが国最初の近代的製粉会社とし て誕生し、日本の製粉産業の歴史をリードしてきた当 社は、創立から百有余年にわたって積み重ねてきた実 績とお客さまからの信頼を経営基盤として、これからも 変化する時代に対応しながら「企業の社会的責任」を 果たし続けていく所存です。

本報告書では、当社グループの社会的責任に関わ る活動の一端を報告しています。当社グループへのご 理解を深める一助としていただくとともに、率直なご意 見をいただければ幸いです。

『社会・環境報告書2008』をお届けするにあたり、ご 挨拶申し上げます。

消費者の環境に対する関心が年を追うごとに高ま るなか、2008年4月には、先進国に温室効果ガスの排 出削減を義務づけた「京都議定書」の実行期間がス タートしました。一方で、相次ぐ企業不祥事などの社会 問題を背景に、金融商品取引法が定める内部統制報 告制度も2008年4月から導入されています。

こうした状況において、企業には、さらなる環境経営 の強化を含め、さまざまな側面から企業の社会的責任 (CSR)を重視した経営と、それらに関わる情報開示

が求められています。

日本製粉グループは、こうした社会の要請に対応

するべく、「社会・環境委員会」のもとに内部統制部会

と環境部会を置くなど組織整備を進めてきました。そ の一方で、当社グループの役員・従業員一人ひとりが 果たすべき責任を主体的に考え行動する風土を醸成 するため、当社のめざす姿を示した「行動規範」と、遵 守すべき事項を明文化した「行動指針」を策定してい ます。

また、食品業界では昨今、偽装表示の発覚や中国 製冷凍食品の農薬混入事件などにより、消費者の食

日本製粉(ニップン)は、すべてのお客さまから信頼される企業として、力強く成長しつづけます。 すべてのお客さまに、ご満足いただけるように日々努力をし、関係するあらゆる分野で、

(5)

CSRを果たしていくための活動を

一つひとつ積み重ねていきます

代表取締役社長

一方、当社は「おいしい食文化」を創り出す多角的

食品会社として、「食」が健やかな心身を育む基礎で

あるという「食育基本法」(2005年7月施行)の理念

を支持しています。

安心なブランドで安全な製品をお届けし、豊かな食 文化を継承していくためにさらなる努力を続けるととも に、食に関わる会話をもとに楽しい食卓を囲めるよう に、未来を担う子供たちの心身の成長や人格の形成 に役立つ「食育活動」に積極的に取り組んでいきます。

2007年度は、神戸市で開催された食育イベントに出

展したほか、全国規模で開催される「小学生パティシエ

選手権」に協賛しました。今後も、食育基本法の理念に 基づく活動を推進していきます。

また、2007年度の環境保全活動においては、廃棄 物等の再資源化を前進させるとともに地球温暖化防 止への対応を進めました。これらの取り組みをこれから も強化していきます。

本報告書に記載した当社グループの現状は、未だ 不十分なものと自覚しています。今後も会社が直面す る諸問題を解決していくための取り組みを積み重ねる ことで、ステークホルダーの皆さまから信頼される企業 をめざします。

わたくしたちの理念

●わたくしたちは、わたくしたちの商品とサービスを通じて、お客さまと感動をわかちあいます。

●わたくしたちは、現状に満足することなく、つねに改良、改善、そして改革に挑戦し、新しい時代をきりひらきます。

●わたくしたちは、一人ひとりの力が最大限発揮でき、成果が正しく評価される環境を作り、

 その中で持っている力をだしきります。

●わたくしたちは、社会の良き一員として、正しい行動をとりつづけます。

食品業界は、激しい販売競争や「食の安全・安心」 に対するニーズの一層の高まりに加え、食品原材料の 価格高騰や、安定調達のための競争激化が重なり、 今後の事業環境は一段と厳しくなるものと思われま す。このような状況のなか、日本製粉グループは、企業の 「Sustainable Growth(持続的成長)」を確かなもの とするため、2008年4月を起点とする2年間の「08/09 新経営計画SG100」を新たに策定し、収益力の強化、 多角的成長への積極的取り組み、経営資源の効率的 活用を3つの柱として、売上高3,000億円、営業利益 100億円の数値目標を掲げています。

これらの目標を達成し、当社グループが持続的に成 長していくためには、企業の社会的責任(CSR)を果た していくことが不可欠です。そのために、当社グループ では「わたくしたちは、社会の良き一員として、正しい行 動をとり続けます」という理念を掲げ、これに取り組ん でいます。

活動にあたっては、「社会・環境委員会」が中心と

(6)

事業セグメント

日本製粉は日本初の近代的機械製粉会社として誕生して以来、小麦粉の品質向上と安 定供給に努め、製粉産業をリードし続けてきました。現在はパン・麺・菓子用など、さま ざまな種類の小麦粉をはじめ、ふすま※やそば粉など、多岐にわたる商品を取り扱って

います。2006年4月に生産ラインを拡充して国内最大級の製粉工場となった千葉工場 をはじめ、日本各地に大型製粉ラインを有した製造工場を配置して、衛生的かつ効率的 な生産活動を行うほか、研究部門の充実にも注力しています。

※ ふすま:製粉工程で発生する小麦外皮部分。食物繊維が豊富で家畜の飼料などに用いられます。

日本初の製粉会社として、食文化の多様性に対応し続ける ── 製粉事業

業務用食材から加工食品、冷凍食品、中食まで、多様な領域で食生活を支える──食品事業

バイオテクノロジーや健康食品、ペットフード、エンジニアリングなど、製粉・食品事業 を基盤として培った豊富なノウハウを活かして、多様な分野へ事業を展開。当社グルー プならではの強みと、社会のニーズとの接点を見据えて、将来の柱となる事業を育成し ていきます。また、商品やサービスをより迅速・快適に提供するため、物流機能、情報機 能を強化するグループ会社を設けています。

将来の可能性を見据え、自由な発想で展開する ── その他事業

2つのブランドで食卓をサポート

家庭用小麦粉やプレミックスなど手づくり志向に応える商品を提供するコー ポレートブランド「NIPPN」、スパゲッティやマカロニなど多様なパスタを中 心にバラエティー豊かな商品を提供するプロダクトブランド「オーマイ」。この 2つのブランドを主軸に、お客さまの声に耳を傾けながら、食卓のニーズに応 える「おいしく、便利で、健康」な商品をお届けしています。

ライフスタイルにあわせた商品を提供

冷凍食品は、調理の手間を省き、手軽に利用できるため、業務用・家庭用とも に需要が大きく、現在の食生活に欠かせないものとなっています。冷凍食品部 門では、簡便性を重視した商品から本格志向の商品まで、お客さまの多様な ニーズに応える幅広いラインアップを実現しています。

手軽でおいしく健康な食事をお届けする

外食(飲食店での食事)と内食(家庭内での調理による食事)の中間に位置づ けられるのが、弁当や総菜などに代表される「中食(なかしょく)」です。中食 部門では、高齢化社会の本格化や単身赴任の増加、女性の社会進出などにと もなって高まる「食の簡便化」ニーズに応え、「健康・安全・おいしさ」にこだ わった調理食品の開発・生産を行っています。

製粉会社の総合技術力を活かして

食材部門では、自社で製粉した高品質な小麦粉を用いて生産するホットケーキ ミックスや天ぷら粉などのプレミックスをはじめ、コーンや上新粉などの業務 用食品素材を扱っています。原料段階からの徹底した品質管理のもと、二次 加工性への配慮など、多様なニーズに応じた最適な商品づくりに努めています。

(7)

日本製粉および主要な関係会社      製品・サービスの流れ   無印 連結子会社   * 持分法適用会社   ※本報告書の報告対象関係会社

海外で事業を展開 国内で事業を展開

United Flour Mill Public Company Ltd. *

小麦粉・プレミックスの製造、販売 (海外のみ)

Nippon Flour Mills (Thailand) Ltd.

プレミックスなどの販売(海外のみ)

NIPPN (Thailand) Company Ltd.

プレミックスの製造・販売(海外のみ)

プレミックスの製造、販売(海外のみ)

上海日粉食品有限公司

オーマイ(株)※

販売 販売

販売 販売

原料供給

原料供給

原料供給

原料供給

施工

サービス提供

サービス提供 販売

販売 販売

販売

販売

販売

販売

販売

原料供給 原料供給

販売 販売

販売 販売 販売 販売 販売 販売 販売

販売

販売

販売 原料供給

原料供給 販売

販売

ニップン冷食(株)※

冷凍食材、食品類の製造、販売 パスタ類の製造、販売

エヌエフフローズン(株)

冷凍食品、加工食品類の製造、販売

エヌピーエフジャパン(株)

ペットフードの製造、販売

ニップンエンジニアリング(株)

食品関連プラントの設計、施工

(株)ニップンロジス *※

物流サービス

(株)日本製粉システムセンター

情報処理サービス

日本デイリーヘルス(株)

健康食品の販売

(株)ファーストフーズ

弁当・調理パンの製造、販売

日本リッチ(株)

冷凍食材、食品類の販売

松屋製粉(株)

そば粉の製造、販売および小麦粉の販売

ニップン商事(株)

小麦粉の販売

(株)ニップン商事コーポレーション 鈴木(株)

丸七商事(株)

ニップンテクノクラスタ(株)

バイオ関連機材の販売

ニップンドーナツ(株)

ドーナツショップの経営

ニップンドーナツ関西(株) Pasta Montana, L. L. C.

パスタ類の製造、販売

販売

Quality Naturally! Foods, Inc.

(8)

安全な商品をお届けすること。

それは食材メーカーとして果たすべき、

最低限の、そしてもっとも重要な責任。

執行役員 生産・技術部長

清水 弘和

日々の食生活を支える企業としての責任

 安全な食品をお客様にお届けすること̶̶̶それは、食材 メーカーがまず果たすべき最低限の、そしてもっとも重要な 責任だとわたしたちは考えています。

 しかしながら、昨今、我が国においては、食品偽装問題をは じめ、“食の安全”を巡るさまざまな不祥事が頻発し、“食に 対する安心感”が揺らいでいます。

 こうしたなか日本製粉は、日々の食生活を支える企業とし ての責任を日々考え、基本的な安全管理を適切に行うことは もとより、新たな技術を取り込みながら、より安全で品質の高 い製品を安定的に供給できる体制づくりに努めるとともに、 適切な情報開示を行うことで、生産者としての責任を果たし ていきます。

「世界一安全な小麦粉・加工食品づくり」をめざして サプライチェーン全体で安全管理を徹底。

 日本製粉では現在、安全で高品質な商品を安定的に生産・ 供給することで、“食の安心”を支えることを最重要課題とし て改めて位置づけ、安全管理体制の強化を推進しています。 原料農場から、工場、流通、小売店、そして食卓に至るまでの サプライチェーン全体を見据えた安全性管理を追求。これに より、お客様に商品をお届けするまでのプロセスごとに、さら なる安全性確保に向けた管理体制・手法の継続的改善に努め るとともに、サプライチェーン全体のマネジメント体制を整備 することでトレーサビリティシステムを確立し、適切な運用を 図っています。

 “食の安全”は保たれていることが常態です。わたしたちは 日頃の安全管理を的確に行うことを基本に、変化する社会情 勢と向かい合い、進化する安全管理技術ノウハウを適用しな がら、“食の安全”を追求し続ける企業でありたいと考えてい ます。

キーパーソンが 語る“食の安 全”へ のこだわり

特集

  

“ 食 の 安 全”へ の

こだ わり

信頼をつなぎ、安心を育む

̶̶̶

サプライチェーンにおける安全管理の徹 底

パンやケーキ、ビスケット、パスタ・うどんなどの麺類をはじめ小麦粉を原材料とする さまざまな食品は、日常的に私たちの食卓にのぼり、日々の食生活に彩りを与えています。 日本製粉では、小麦粉とその加工食品を製造するメーカーの責任として安全でおいしい商品を 安定的にお客様に提供するために、原料の調達から、製造・加工を行う工場、

さらには商品の輸送、販売に至るサプライチェーン※全体を見据えた安全管理を徹底しています。

ここでは、日本製粉の“食の安全”へのこだわりをご紹介します。

(9)

調達

原料入庫

製造

検査

 外国からの輸入小麦については、農林水

産省が全船、食品検査法に基づいた検査 を行い、安全性を確認後、供給しています。  さらに日本製粉では、アメリカ、カナダ、 オーストラリアといった小麦生産国の関係 各所と情報交換し、良質で安全な原料確 保に努めています。また、農場や輸出関連 施設を訪問し、残留農薬などの安全性に 関する状況、設備の確認、およびそれらを 含めた各種情報収集を行っています。  国内においても、生産者や育種機関な どと積極的にコミュニケーションをとり、 安全性の確認および高品質な原料の安定 した調達に努めています。

産地との積極的なコミュニケーションにより、

安全管理を徹底

信 頼 を つ な ぎ 、 安 心 を 育 む N I P P N

サ プ ラ イ チ ェーン に お け る

安 全 管 理 の 徹 底

蓄積された技術を駆使して、

徹底的に異物混入を防止

 製造後の製品は、ロットごとに品質検査 を行い、安全性や機能性が品質基準を満 たしていることを確認しています。  具体的には、物理的、化学的手法を用い た検査に加え、製パン試験などの加工試 験を行うなど、専門家の鋭い感覚を駆使し た品質の確認も行っています。

 こうした検査の結果は、品質情報として 記録・管理するほか、必要に応じて製造な どの各工程にフィードバックしています。

実際の加工試験も含めた品質検査により、

高い品質基準をクリア

徹底した小麦の品質確認と、

さまざまな手法用いた夾雑物の除去

 日本製粉では、ISO9001に則った厳重 な品質管理を行い、異物混入の防止を含 めた品質管理に注力しています。

 製造担当者は工場入場時に手洗いや、 付着異物除去を行うなど、衛生管理を徹 底しています。製 造 設備には、篩やマグ ネットなど、各種異物混入防止装置を最適 に配置し、工場内を陽圧化するなど、異物 混入の防止を徹底しています。また当社で は、製造中の小麦粉を迅速分析※すること

で、製品の品質や製造設備の状態をほぼ リアルタイムで把握し、記録に残すととも に、安定した高品質品の製造を確実なも のにしています。

 さらに、安全性確保のための情報収集 や技術開発を推進し、常に最高レベルの 品質管理を行うよう努めています。

ふるい

 工場に届けられた原料は、ロットごとに 成分分析を行うほか、テスト製粉、製パン・ 製麺・製菓試験などを通じて加工性の確認 を徹底しています。また、その結果を製造 工程に反映し、製品品質の維持・向上に努 めています。

 小麦粉製造に先立ち、小麦は精選機に かけられます。日本製粉では、原料精選段 階で空気抵抗、比重、磁性、摩擦など、さ まざまな手法を最適に組み合わせ、夾雑物 (小石やダスト、小麦以外の穀物など)を 除去しています。

(10)

バラ積み

販売

(法人企業向け)

販売

(一般消費者向け)

二重、三重のチェックにより、

品質異状や誤出荷を徹底して排除

包装不良ゼロをめざして

包装資材メーカーへの指導などを実施

 日本製粉は、お客さまからのお問い合 わせや要望に応えるために、営業担当者 に加えて、加工技術者や製造担当者もお 客さまと積極的に情報交換を行っており、 お客さまがお求めになる製品や情報を、 正確に、そして速やかに提供するように努 めています。

お客さま企業から求められる

製品や情報を正確に提供

 一般家庭において「食の安全」に対する 関心は高まっており、これまで以上に、さ まざまな情報の提供が求められています。 日本製粉では、法令で定められた表示の みならず、適切な使用法など、求められる 情報の正確な提供に努めています。  また、「お客様センター」を設け、製品に 関するお客さまからのお問い合わせに対 し、的確な情報を提供できる体制を整え ています。

 「お客様センター」に寄せられたお問い 合わせ内容やご意見は、内容に応じて関 連部署で共有し、製造や開発などに役立 てています。

正確・適切な

商品情報の提供

 小麦粉は袋詰めして出荷するものと、タ ンクローリーに積んでバラ出荷するもの があります。

 倉庫内にある袋詰めした小麦粉や小麦 粉タンク内に保管されているバラ出荷用 小麦粉は、コンピューターシステムを用い て製品ロットや賞味期限の管理を的確に 行い、正確・迅速な出荷をしています。

製造した小麦粉の情報を的確に管理し、

お客さまの要望に応える小麦粉を出荷

包装

 包装に不具合が生じると内容物の品質 劣化や異物混入の原因になります。日本製 粉では、包装資材の入庫時検査を行うほ か、包装資材メーカーを適宜訪問し、品質 の向上、衛生環境の整備などの観点で指 導を行っています。

 包装前には小麦粉を迅速分析し、銘柄 の間違いや品質異状がないことを確認し ています。また、包装ラインには篩やマグ ネット、金属検出機などを配置し、異物混 入の防止を徹底しています。さらに、これ らの異物混入防止装置やロット/賞味期 限印字装置などを点検し、記録を適切に 残しています。

ふるい

 小麦粉タンクを設置されているお客さ まには、小麦粉をタンクローリーに積んで バラ出荷します。

 バラで積み込む際には、迅速分析により 銘柄間違いや品質異状がないことを確認 し、結果を記録しています。また、篩やマ グネットなどを用い、異物混入の防止に万 全を期しています。さらにタンクローリー は、定期的に清掃を行っており、衛生管理 を徹底しています。

ふるい

(11)

日本製粉グループは、食品製造会社として「食の安 全・安心」の確保を第一とし、おいしさや機能性を追求 した商品をお客さまに安定して提供することを通じて、 社会に貢献する「信頼される企業」となることを理念と しています。

この理念のもと、当社グループは、さまざまなステー クホルダーの 皆さまからの 信 頼に応えるためには、 「コーポレートガバナンス」の確立が重要な課題である と認識し、その実現に向けた経営基盤の整備を進めて います。

日本製粉では、多角的に事業を展開するに当たり、各 事業において迅速な意思決定を行うため、「執行役員制 度」を導入しています。

「取締役会」は、取締役13名(うち12名が執行役員 を兼務)、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成さ れ、重要な業務執行決定と業務執行監督を担っていま す。各執行役員は業務の分掌および社内の決裁手続き に従って業務を執行し、これによって業務の適正化、責 任の明確化を図っています。また、業務執行に関わる重 要事項の報告および協議のため、取締役と監査役、執行 役員による「役員会」を設置しています。

コーポレートガバナンスに対する

基本的な考え方

ステークホルダーの皆さまの信頼に応える

効率的で健全な経営体制を確立します

日本製粉は、「監査役制度」を採用しています。監査 役は4名で、うち2名が社外監査役です。また、監査役を サポートする専従スタッフを1名配置しています。

「監査役会」では、監査規程に基づき、監査方針、監 査計画、業務の分担などを定めています。これらに従っ て、各監査役は、取締役会などの重要会議への出席や、 決裁書など重要書類の閲覧を通じて、意思決定過程を 監査するとともに、各事業場や子会社の調査を実施して 取締役の職務執行状況を十分に監査できる体制となっ ています。また、業務執行の適正性、効率性、リスク管理 の確立状況などについて、適宜、内部統制室と情報を交 換していきます。さらに、監査役は、会計監査人と定期 的または必要に応じて会合を開催し、会計監査人から 監査計画および監査結果についての報告、説明を受け るなど、情報交換を行い、緊密な連携を図っています。

このような状況から、当社のコーポレートガバナンス は十分に機能していると考えています。

監査役監査の状況

コーポレートガバナンス体制

コーポレートガバナンス体制

コーポレートガバナンス

企業統治と内部統制

執行役員 支店、工場 本店

行動規範、行動指針 業務分掌・決裁手続規程 

会計監査人

内部統制室 社会・環境委員会 企業倫理ヘルプライン

選任、解任 選任、解任

連携

業務執行

取締役、監査役 執行役員が協議

監 査

監 査

事 業 執 行 の 監 査 株 主 総 会

取締役会 役員会

(12)

日本製粉グループは、さまざまなステークホルダーの 皆さまに対する「企業の社会的責任(CSR)」を着実に果 たすことを目的に、2003年1月に、実践推進組織「CSR 委員会」を設置しました。このCSR委員会を2006年10 月に環境委員会と統合して「社会・環境委員会」に改組 し、そのもとに、「環境部会」(旧・環境委員会)と、新たに 発足させた「内部統制部会」を設置しました。内部統制部 会は内部統制体制の構築に向けて、リスクの洗い出しと その対応策の立案を担っています。

「社会・環境委員会」は、CSR担当役員を委員長とし、行 動規範・行動指針改訂の起案や、具体的なCSR活動計画の 立案・実施、各事業場別の活動計画の立案および進捗状況 の確認、CSRに関する活動効果の検証などを担当していま す。2007年度の構成メンバーは、本店の各本部長および 事業部長8名と日本製粉労働組合書記長としています。な お、2008年度には機構改革にともない、管掌役員7名と 日本製粉労働組合書記長に構成を変更しました。

「社会・環境委員会」を中心に

内部統制の強化を図っています

CSR マネジメントシステムの構築

2007年度は、内部統制部会において、内部統制シス テムの構築に重点を置き、業務プロセスの整備を進め ました。部会員は内部統制評価員を兼ね、担当する業務 プロセスを文書化して、金融商品取引法の目的の一つで ある「財務報告の信頼性の確保」の観点からリスクを評 価。その結果を踏まえて、日常業務の共通化、簡素化を 促進し、業務の適正化、効率の向上を図っています。

2008年度は、内部統制のうち「資産の保全」に対応 して、秘密情報の管理体制を強化していきます。このほ か、2007年度には購買基本方針を策定しました。

2007 年度の CSR 活動総括と

2008 年度の指針

CSR活動の経緯(環境分野を除く)

社会・環境委員会CSRマネジメントシステム

CSRマネジメント

企業統治と内部統制

2000年 9月 消費者苦情対応方法について再検討開始

2001年 4月 苦情対応マニュアル完成

2003年 1月 CSR委員会設置

4月 行動規範・行動指針・説明文の策定 9月 CSR推進体制整備の取締役会決議

● CSRマネジメントシステム運営要領 ● 企業倫理ヘルプライン制度運営要領 ● 危機管理基本規程

● リコールに関する緊急時対応計画 10月 企業倫理ヘルプライン開設 11月 企業社会責任ハンドブック作成

12月 ハンドブックの講習会を全事業場で開催 (2004年4月まで)

2004年 4月 苦情対応マニュアル改訂版完成

10月 全事業場行動計画実践(2005年3月まで) 以後、1年ごとに計画実践

2006年 10月 CSR委員会を環境委員会と統合して社会・環境 委員会に改組

内部統制部会発足

2007年 3月 企業の社会責任ハンドブック改訂版作成

2008年 2月 購買基本方針策定

内部統制部会 環境部会

社会・環境委員会 委員長:CSR担当役員

各 事 業 場

各 事 業 場

各 事 業 場

各 事 業 場

各 事 業 場

取締役会 監査役

(13)

CSRに対する関心は、安全で高品質な商品の提供、 ルールの尊重、環境保護、人権の尊重、地域社会への貢 献など、幅広い分野に及びます。

日本製粉では、2003年4月に「行動規範」と、遵守す

べき事項を明文化した「行動指針※」を策定。お客さま、

お取引先さま、株主・投資家さまなど、当社を取り巻く さまざまなステークホルダーの皆さまからの信頼に応 えていくために、この行動規範、指針の遵守を徹底する コンプライアンス活動を推進しています。

コンプライアンスに対する

基本的な考え方

CSRの観点から行動規範・行動指針を定め、

その遵守徹底を図っています

「行動規範」「行動指針」の徹底

行動規範

※ 行動指針 : 行動規範を実践するために、当社として遵守すべき具体的な行 動基準のことです。行動指針は当社ウェブサイトでご覧いただけます。

2003年11月、日本製粉はコンプライアンス活動の 社内における周知・徹底を図るため、「行動規範」「行動 指針」の内容を解説した『企業社会責任ハンドブック』 を作成し、当社、ニップン冷食、オーマイの全従業員に配 布しました。2003年12月から2004年4月にかけて、 全事業場で「行動規範」「行動指針」の周知徹底を図る ための講習会を実施。講習会にあわせてハンドブックの 各項目の実践状況などに関するアンケートを実施し、こ の集計結果をもとに行動目標と行動計画を事業場ごとに 設定して2004年10月から実践しています。また、2007 年3月には、社会・環境委員会の組織変更を織り込み、企 業の社会責任ハンドブックの改訂版を発行しました。

2007年度は、原料、資材などの購買業務の手順を 明確化するとともにお取引先さまとの取引の公正を徹 底するため、「購買規程」を制定し、「購買基本方針」を ウェブサイト上で公開しました。

法令違反や社内不正などは、企業が継続的かつ安定的 に発展する妨げとなります。日本製粉グループは、CSR における重点的取り組みであるコンプライアンス体制 強化の一環として、こうした行為を防止もしくは早期発 見し、是正することを目的として、当社およびニップン冷 食、オーマイの全従業員(役員・パート・アルバイト・派遣

「企業倫理ヘルプライン」の運用

コンプライアンス

企業統治と内部統制

行動規範

① すべてのお客さまに安全で高品質な商品・サービスを提供しつづけます。

行動規範

② 常にお客さまの信頼を得られるように日々努力をつづけます。

行動規範

③ 常にチャレンジ精神を持ち、成長しつづけます。

行動規範

④ 安全に働ける職場環境を確保すると共に、個々の従業員の人格、個性を尊重します。

行動規範

⑤ 高い倫理意識を持ち、法令を遵守します。

行動規範

⑥ 環境問題に真摯にとりくみます。

行動規範 ⑦

(14)

社員を含む)が相談もしくは通報できる「企業倫理ヘル プライン」を2003年10月に設置しました。

これは通常の上司と部下の報告・相談ルートを補完 する制度と位置づけています。こうした相談・通報は各 所属部署の役職者に対して行うのが原則ですが、相談・ 通報者本人が支障があると判断した場合に、ヘルプライ ンを活用することができます。本制度の運用にあたって は、公益通報者保護法に基づく通報者保護の観点から、 通報したことによって不利益を被らないよう、運用規程 を定めています。

2007年度は、ヘルプラインの利用は2件ありまし た。その内容は、いずれもヘルプライン本来の目的では ありませんでしたが、通報者が特定されないように十分 注意しながら事実調査のための聞き取りを実施したうえ で、必要な改善措置をとりました。

近年、個人情報の漏洩事故が相次ぎ、個人情報保護に 対する社会的関心が高まっています。2005年4月1日 には「個人情報の保護に関する法律」が完全施行されま した。

こうした状況のもと、日本製粉では2005年3月に個人 情報保護方針を策定。ウェブサイトで公表したほか、個人 情報の取り扱いに関する社内マニュアルを作成し、全事 業場に配布するとともに、いつでも閲覧できるよう社内 の情報ネットワークでも公開しています。さらに、各事業 場に個人情報の管理責任者を置き、個人情報の取得・利 用・保管・廃棄が適正に行われるよう管理しています。

個人情報に関するお客さまからのお問い合わせに対応 する窓口は、広報グループ内に設置しています。2007年 度、お客さまからの個人情報に関するお問い合わせはあ りませんでした。

顧客データを扱う関係会社については、当社と同じ規 程や受付体制の整備を指導し、個人情報保護の徹底を 図っているほか、当社商品の通信販売を行っている会社 に対しても、規程の整備などの適切な対応ができるよう に指導しています。

個人情報保護への対応

個人情報に関するお問い合わせへの対応体制

企業倫理ヘルプライン

社内調査委員会

(事実確認・原因究明・通報内容の検討)

ヘルプライン受付窓口 社長

従業員 (日本製粉/ニップン冷食/オーマイ) CSR担当役員/総務部長/監査役

報告

連絡

相談 通報 会社側 対応内容を通知 回答

社内

(総務部法務グループ長) (弁護士)社外

照会

調査 依頼

回答 調査

報告 情報

共有

個人情報 管理責任者

本店 各事業場

●各部、事業 場調査 ●調査報告

書作成 広

報 グ ル ー プ

お 客 さ ま

(15)

日本製粉は、事業活動における潜在リスクの把握と発 生防止、災害時の管理体制の強化に努めています。

人の身体・生命に悪影響を及ぼすような事態、または当 社グループの経営に多大なダメージを与える事態の可能 性が生じた場合は、社内で定めている「危機管理基本規 程」「緊急時対応計画」に従い、「緊急時検討委員会」を 招集し、対応します。同委員会が緊急性が高いと判断した 場合は「緊急時対策本部」を発足させて対応します。

事態の収束後は「社会・環境委員会」が当該事業場に 改善を指示し、事業場は改善結果をただちに報告しま す。また、同委員会は再発防止のために、規程や対応計 画の見直しを検討し、見直した項目が確実に実践される よう、CSR活動計画に盛り込み、監査を行います。経過 と結果は最高責任者である社長に報告されます。

リスクマネジメントの

基本的な考え方と体制

潜在リスクの把握と発生の防止、

災害時の管理体制の強化に努めています

災害時の対応

緊急事態発生時の流れ 

日本製粉は、災害発生時の対応マニュアルを作成して 各部署へ配布しているほか、緊急連絡網とともに掲示し て迅速な連絡体制を構築しています。また、年に1回防 災訓練を実施して、避難・放水などの実地練習を行い、 万一の災害時に従業員一人ひとりが迅速かつ的確な対 応ができるようにしています。

火災の予防と火災発生時の対応

すべての工場において、発火の可能性がある薬品、機 械などに、温度センサー、ベルトのスリップセンサー・蛇 行センサーなどの予防的な装置を取り付けています。ま た、火災発生時に迅速な処置がとれるよう、消火手順、 連絡手順、責任者を明確にしています。

地震発生時の対応

当社、ニップン冷食、オーマイの12工場では、耐震・液 状化診断を進めるとともに、震度計を設置し、計測震度 に応じた工場設備・生産ラインの停止、点検、報告など の基準を設定しています。特に製粉工場は、高さ20m 以上のタワー構造であることから、倒壊などによる被害 を最小限に抑えるために、自動緊急停止システムを構築 しています。

また、各工場で共通の予備部品を購入・保管し、被災 時には相互に部品を供給できる体制をとっています。

さらに、工場を統括する本店と各支店・工場に衛星電 話による緊急連絡網を整備しており、災害時は、被害の 程度に応じて、本店が対策本部の設置、復旧の応援など を行います。

緊急時検討委員会

緊急時対策本部 対策本部設置まで の応急措置として 設置。緊急性が高 い場合には、対策 本部に組織格上げ

最高責任者(社長)

当該事業場

報告

改善結果を 報告 改善指示

最高責任者(社長) CSR担当役員 対策本部事務局

関連部署

生産・技術部、品質保証 部、広報グループ、お客 様センター、総務グルー プ、法務グループ、工場 その他部門、関連会社 危機管理基本規程、

緊 急 時 対 応 計 画に よって対応

緊急時

「社会・環境委員会」が当該事業場に対して改善を 指示。事業場は改善結果を報告。同委員会は緊急 事態再発防止のための見直しを検討

収束時

社会・環境委員会

(16)

お客さま

(最終消費者・食品メーカー)

「食の安全・安心」をお届けします

地域社会

地域社会との共生を めざします

従業員

一人ひとりが能力を十分に発揮できる 労働環境を提供します

お取引先さま

(原料・商品仕入先)

公平かつ誠実に接し、相互の 信頼関係のもと、お取引します

株主・投資家さま

適時、適切に情報開示を行い、 株主価値の最大化をめざします

日本製粉は「行動規範」

「行動指針」を策定し、

お客さま、お取引先さま、株主・投資家さま、従業員、地域社会に

対するCSR活動を展開しています。

(17)

日本製粉は、すべてのお客さまから信頼されることを 使命とし、行動規範のなかでも、安全で高品質な商品・ サービスをお客さまに提供することを、第一に掲げてい ます。この規範に則り、「食の安全・安心」の確保に向け た体制整備と、さまざまな取り組みを推進しています。

品質保証体制の構築

日本製粉は、当社グループ工場の品質管理を統括する

「生産・技術部」、製造委託品と仕入品の品質保証を担当 する「品質保証部」、食品の安全性に関する試験・研究 や各種分析を行う「分析センター」を中心とした品質保 証体制を構築しています。

食の安全・安心を確保する体制を整備し、

生産の各段階で取り組みを進めています

ISO9001/HACCP認証の取得

当社グループの工場はすべてISO9001※1の認証を取

得しています。小麦粉、プレミックス、パスタ、コーングリッ ツ、それぞれの業界において初めての取得でした。

さらに、安全な食品をつくるために、AIBフードセー フティ活動※2による衛生管理を行い、またHACCP※3

ISO22000※4の手法を取り入れた製造を行っています。

品質に対する基本方針

品質保証体制

※1 ISO9001 : 品質保証、顧客満足の向上をめざす、品質マネジメントシス

テムに関する国際規格です。

※2 AIBフードセーフティ活動 : AIB(米国製パン研究所)が米国内および諸 外国で展開している食品工場や倉庫の食品安全衛生管理の監査。日本 では、日本パン技術研究所がライセンス契約を結び、指導および監査を 行っています。

※3 HACCP : 食品への食中毒菌汚染や異物混入などの危害発生を予防す るために、衛生管理・工程管理に重点を置いて食品の安全を確保する管 理手法です。

※4 ISO22000 : HACCPの管理手法をもとに、消費者に安全な食品を提供 することを可能にする食品安全マネジメントシステムの国際規格です。

お客さまのために

社会と日本製粉

品質に関する行動規範

品質保証を担う各組織の役割

ISO9001などの認証取得状況

グループ各工場/委託先・仕入先工場

ご要望・提案

報告

調査依頼 安全・安心

報告

調査報告

連携

品質管理・生産管理

システムの向上支援、調査 問題発生時の原因究明商品の安全と

分析センター

社外仕入品の 管理、調査

品質保証部 (生産管理グループ、安全・環境推進室)生産・技術部 お客さま

営業/お客様センター

各事業部

千 葉 工 場 竜 ヶ 崎 工 場 神 戸 甲 南 工 場 福 岡 工 場 大 阪 工 場 名 古 屋 工 場 横 浜 工 場 小 樽 工 場 竜 ヶ 崎 工 場 高 崎 工 場 厚 木 工 場 加 古 川 工 場

1998. 04. 24 1998. 06. 19 1998. 10. 23 1998. 12. 18 2000. 06. 30 2001. 11. 22 2001. 12. 14 2002. 07. 05 1999. 06. 18 2000. 01. 28 2000. 07. 14 1997. 04. 21 1997. 11. 14

ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 ISO9001 HACCP ISO9001 ISO9001 ISO9001

会 社 名 事 業 場 名 登   録   日 規格

日 本 製 粉

ニ ッ プ ン 冷 食

オ ー マ イ

行動規範

(18)

日本製粉では、お客さまに安心して購入していただけ る商品を提供するために、開発から製造、物流に至る各 段階において、品質を保証するためのさまざまな取り組 みを実施しています。

商品開発段階

営業部門やお客様センターから報告されるお客さま のご要望やご提案を参考に、開発企画グループと加工 技術研究所が商品の開発を進めていきます。その試作 段階においても、お客さまが商品を使用する状況や方 法を想定して、商品の安全性を確認していきます。

新規に調達する原料は、「原料規格書」を生産管理グ ループまたは品質保証部が内容を吟味し、必要に応じ て詳細な調査と原料メーカーの査察を実施し、安全性

が確認されたものを使用しています。

商品化にあたっては、関係部署が商品情報の表示に 誤りがないか、確認を行います。

これらのプロセスを経たうえで、当社の関係部署で構 成される開発委員会において、最終的に製造を承認し ます。

製造段階

当社グループでは、商品の安全・安心を追求するため に、それぞれの工場で定められた衛生管理、製造基準、 工程検査項目を厳守しています。

当社グループの製造工場では、異物の混入を防止する ために、マグネット、篩ふるい、金属検出機、微細異物検出機、 X線異物検出機を設置して、商品の安全性を確保してい ます。また、製造された商品は、出荷前に各工場の品質 管理チームが検査を行い、商品規格に合致していること を確認してから出荷されます。

一方、当社グループが外部に製造委託する商品や仕入 商品については、事前に品質保証部が社内で定めた評 価項目ごとに当該製造工場を検査し、品質管理レベルが 当社の基準に適合することを確認しています。製造委託 後も、当社とともに品質管理および品質保証のレベルを 高めてもらうために、品質保証部が委託先を訪問し、改 善の必要な場合は指導を行っています。

商品の安全と品質保証の取り組み

商品開発段階での品質保証体制

製造工場での異物混入防止例(家庭用小麦粉)

小石や植物の 茎、小麦以外の 穀粒などを除去

高性能の磁石の

間を通過 金属片などの混入をチェック

小 麦

小 麦 精 選

製 粉

マ グ ネ ッ ト

篩 ︵ ふ る い ︶

包 装

金 属 検 出 機

小 麦 粉

実態分析・

ニーズ把握 ご要望・提案

原料のチェック

ご要望・提案の確認

製造の承認

試作品のチェック

お客さまのお問い合わせ、ご要望を活かして

商品の開発、改善を進めます。 報告

お客さま

営業/お客様センター

CS検討会

開発企画グループおよび加工技術研究所

開発委員会

営業

生産管理グループまたは品質保証部

●原料規格書の審査 ●一括表示の適法性チェック

お客様センター

警告表示の適切さチェック

市場 調査

サンプルの作成 商品コンセプトの立案

試作

原料配合/包材・容器表示の検討

原料メーカー

法務グループ

(19)

物流段階

商品がお客さまのもとに届くまでの物流段階につい ても、適宜、業務管理グループや管理部が物流部門(物 流会社)の改善事項の指示を行うなど、品質・衛生管理 を推進しています。例えば、商品の保管・配送に普及し ている木製パレットは、木屑の混入やささくれによる商 品破損のおそれがあるため、当社グループでは、耐水性 が良く、衛生面でも優れたプラスチック製パレットへの 切り替えを進めています。

品質保証活動の充実

お客さまに信頼され、ご満足いただける「安全で高品 質な商品」をお届けできるよう、製粉、プレミックス、パ スタ、冷凍食品など各事業分野において、品質保証体制 の強化を図っています。

安全査察

生産・技術部およびプラント部では製造現場での異 物混入防止策の徹底を図るため、設備状況や管理状況 を調査する安全査察を実施しています。当社グループ全 工場に加えて、関係会社の製造工場も順次対象に加え ています。

異物絶滅月間

毎年、当社グループ全工場で異物絶滅月間を設定し、 全社統一スローガンの作成、工場長によるパトロール、 改善必要箇所への改善札の貼付、生産・技術部およびプ ラント部による安全査察などを行っています。この活動 を通じて、異物混入防止に対する従業員の意識高揚を 図っています。

トレーサビリティシステム

当社グループでは、原料の受入記録、商品の製造記 録、商品のロット管理など、あらゆる工程で記録管理を

徹底し、トレーサビリティ体制を確立しています。万一、 商品の不具合が発生した場合には、原因を特定し、被害 が拡大しないように、原料の入手経路、商品の販売先を 速やかに把握することができます。

残留農薬への対応

2006年5月29日から、食品中に残留する農薬等に 関するポジティブリスト制度が施行されました。当社で は分析センターで同制度に対応できる検査体制を確立 し、残留農薬に対する監視体制を強化しています。

賞味期限の設定

当社では、2005年2月に厚生労働省と農林水産省が 作成した「食品期限表示の設定のためのガイドライン」 に沿って、科学的・合理的な根拠に基づいた賞味期限を 設定しています。

遺伝子組み換え作物

当社では、コーン製品の製造も行っています。遺伝子 組み換え作物を懸念されるお客さまもいらっしゃるこ とから、原料のコーンについて、分別生産流通管理※(IP

ハンドリング)の証明書を入手し、さらに、関係会社で 検査を行っています。

アレルギー物質

当社商品に含まれるアレルギー物質については、商品 のアレルギー表示を通じて、お客さまに正確な情報をお 伝えしています。

※ 分別生産流通管理 : IP(Identity Preserved)ハンドリングともいいま す。非遺伝子組み換え作物を生産、流通および加工の各段階で分別管理 し、その旨を書類によって証明する管理の方法です。

(20)

日本製粉では、万一、食品事故が発生した場合、原 因・被害の状況などの事実確認、分析を行い、お客さま の安全を第一として、迅速かつ正確な情報開示と再発防 止策の策定および実施を基本方針としています。

商品・サービスに関する事故が発生した場合は、「危 機管理基本規程」および「緊急時対応計画※」に従い、被

害拡大防止策を迅速かつ適切に実施します。

※ 緊急時対応計画 : 商品不具合事故による損失を最小化し、各部門が取り 組むべき平常時対策、緊急時対策、緊急事態収束後対策を明確にするた め、定めたものです。

食品事故発生時の対応

回収事故のご報告

 2007年度は、原材料仕入先または製造委託先 に起因する下記3件の事故が発生しました。

●「オーマイ チリコンカン」、原料に疑義

 2007年6月、ミートホープ(株)から製造委託先 に納入された原料の「牛ひき肉」の一部に豚肉など が混入しているおそれがあり、万全を期すためにそ の可能性のある商品を自主回収しました。

●「小麦若葉の青汁」、異物混入の可能性

 2007年7月、商品の一部に、アルミ製の異物が 製造委託先での製造工程で混入した可能性がある ことが判明し、ただちに自主回収しました。

● 「オーマイプレミアム ほうれん草とベーコンカル

ボナーラ リングイネ」、賞味期限切れ原料を使用

 2007年12月、一部に賞味期限切れのベーコン を使用したことが製造委託先からの報告で判明し、 ただちに自主回収しました。

 それぞれ、新聞に「お詫びとお知らせ」を掲載し、 該当商品の自主回収を実施しました。また、当社の 技術者が製造委託先の当該工場に赴いて、原因究 明を徹底して行い、再発防止を図りました。さらに、 類似事故が発生しないように、他の当社グループ工 場と製造委託先にも事例の分析と事故の予防策を 周知させました。今後も、原材料仕入先および製造 委託先の品質管理をより一層強化するために、訪問 と改善指導に努めていきます。

食品事故発生時のフロー

1. 事故発見時の連絡 2. 緊急措置 3. 詳細事実確認 4. 関連部署への連絡

Phase1: 緊急時対策(緊急措置)

1. 回収体制準備 2. 回収準備(内容の確定) 3. 回収実施 4. 追加措置検討

Phase3: 緊急時対策(回収準備・実施)

1. 緊急時検討委員会による検討、原因究明 2. 拡大被害防止措置 3. 緊急対策本部の設置の判断 4. 対応方針決定

Phase2: 緊急時対策(原因究明・意思決定)

1. 再発防止策の実施 2. 回収商品の処分 3. 被害者の損害賠償請求対応 4. 原因者への求償

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